過労死防止大阪センター

大阪労働局との懇談会開催

 9月21日、過労死防止大阪センターは、大阪労働局と過労死等に関しての懇談会を開催しました。
過労死防止大阪センターは2015年3月の結成以来、毎年大阪労働局と話し合いの場を設けてきました。労働局からは監督課長、労災補償課長、主任監察官などを含む6名、過労死防止センターからは代表の松丸正弁護士はじめ、幹事ら7名が出席しました。
 懇談会は、過労死防止センターが前もって提出した質問・要望事項に労働局側が回答し、その後質疑応答するという形で行われました。
大阪労働局では、毎年11月の「過重労働解消キャンペーン」での重点監督の実施結果や送検事例、個別労働紛争解決制度の施行状況などを報道発表し、資料を大阪労働局ホームページで公表しています。労働局はそれら資料を提供し、データについて説明を行いました。
 企業が三六協定を届け出る際に、労働基準監督署は特別条項についてどのような指導を行っているのかという点や、タイムカードやICカードを基礎とする労働時間と自己申告との相違が生じる場合の労働時間把握の問題などで話し合いました。
 労災補償状況については、大阪労働局では2019年度分から脳・心臓疾患、精神障害の労災についてのデータを報道発表しなくなっています。そのため、ホームページでの公表も行っていません。しかし、懇談会では過労死防止センターへデータの提供を行っています。それらデータを元に、労働局が大阪の状況について説明したあと、主に去年改定された脳・心臓疾患の認定基準の運用について質疑を行いました。
 大阪労働局は労災補償については認定率が低く、労働者の救済に積極的とは言えませんが、監督行政については、積極的な姿勢で取り組みを行っているように思えます。
これからも、過労死の根絶に向けて、協力していける関係を望みます。