過労死防止大阪センター

第8回過労死防止大阪センター総会とシンポジウムを開催しました

 2022年4月15日(金)、第8回過労死防止大阪センター総会とシンポジウムを開催しました。
 コロナ禍の影響で、前々回は会員限定のみ参加ができるような形で、前回はZOOMという形での開催となっておりましたが、本年は久しぶりに、エル大阪での公開会場を用いて開催(ZOOMも併用)することができました。
本年度のテーマは「職場のいじめ・パワハラを根絶するために」でした。これは、パワハラ防止法(労働施策総合推進法の改正)によって企業にパワハラ防止対策が義務化された(2020年6月から大企業、2022年4月からは中小全企業も対象)ことに伴うものです。
 まず最初に来賓の大阪労働局・労働基準部監督課課長よりご挨拶をいただきました。大阪労働局には第一部のご後援もいただいております。引き続き、冒頭でご挨拶をいただいた大阪労働局から「職場におけるパワーハラスメント防止対策の義務について」として、ハラスメントをめぐる状況について、豊富な資料をもとにご報告をいただきました。

 今回のシンポジウムの講演1では、愛知県で娘さんを先輩らによるいじめで亡くし、労災認定と民事訴訟で勝訴判決を勝ち取った加野青果事件のご遺族である伊佐間 佳子さん及びパワハラ事件を担当された岩井羊一弁護士弁護士が登壇されました。
 凶器がナイフであったら殺人罪が成立しますが、凶器が業務命令であったら…、凶器がいじめであったら…。鋭い問題提起に会場の空気が変わるのを感じました。
 また、講演2では、これまで多数の労働相談を受け、「大人のいじめ」(講談社)の著者でもある坂倉昇平さんに「激増する『ハラスメント自死』の背景」と題してお話をいただきました。
最後に、遺族・被災者の訴えとして、西本武史さん(高校教諭)、他1名の方にお話をいただきました。
全体として、職場のいじめの実態とその背景を考えるつどいとなりました。

 第二部の総会では、大阪センターの活動報告、活動方針、決算報告、予算案、役員体制について報告と確認を行い、今年度も引き続き、過労死の防止に向けて活動することを確認しました。
 ご参加、ご講演、ご報告、ご後援に改めて御礼申し上げます。